【 成人企画 】
「こんなものを作ってみました」
孔明が取りだしたのは蛍光ピンクのパッケージの薄い箱。
エロDVDかと思ったが、パッケージの表題に十傑は二度見した。
『オロシャのイワン恋愛シュミレーション〜夜までお世話いたします(R20)〜』
皆一斉に本やら携帯音楽プレーヤーやらグラスやらを放り出して孔明の元へ走った。
走ったと言っても室内ではそう距離は無いが、心意気だ。
孔明は反応に満足気に頷いた。
「プログラミングはうちの技術班が総力を上げて作りました。十傑が取りそうな行動は大体選択肢に含まれます。
会話はキーボード打ち込み式。普段の貴方方の口調なら大体認識できますな。
グラフィックは彼の盗撮物を集めて合成したのでリアルです。
ヒロイン『イワン』の性格は彼を交えて医療班の精神科医とローザの意見を加え打ち込んだので申し分なく。
但しプレイヤーは十傑という立場ではないので対等に近いですな。それ故オトし易くオトしにくい」
成程、と頷く十傑を見回し、孔明は続けた。
「私も未プレイですが、貴方方よりはマシでしょう。説明を交えて見本をプレイさせて頂きますぞ」
接続はゲーム機器に長けたレッドが二秒で済ませた。
電源を入れる。
簡単に流された導入部のスト―リは大体こう。
BF団に入ってイワンに一目惚れし、彼をオトすため奮闘する。
さあ、今日は何をしよう?
〜孔明奮闘記〜
イワンを発見、どうしよう。
声を掛けるor後をつける
孔明は2を選択した。
途中で気付かれ、イワンが振り返った。
『孔明様、どうかしましたか?』
『いいえ?自意識過剰なのでは?』
イワンの口元が僅かに引き攣る。
何処かに行ってしまったし。
その後、15日目まで一度も会わなかった。
15日目に会った時は。
アルベルトのものになっていました。
「・・・・バッドエンドだろう、これ」
「まぁ、策に溺れたと言うか、恋愛ゲームの基礎が間違っていると言うか」
「策士からおたまじゃくしに名乗りを変えたらどうだ?」
イイ意見を貰ってしまい、孔明は黙ってそれをセーブした。
一応セーブする所が彼らしい。
「では、誰かやってみますか?」
言いたい放題言ったが、失敗したら次の笑い者。
皆が躊躇った一瞬に進み出てコントローラーを握ったのは、怒鬼。
「・・・・・・・・・・・」
〜怒鬼奮闘記〜
イワンを発見、どうしよう?
怒鬼は声を掛けた。
かけたは良いがキーボード打ち込みは大量の「・」。
どこまで無口なのかと呆れていると、イワンが心配そうに顔を覗き込んできた。
「御加減が悪いのですか?」
「・・・・・・・・」
心配するイワンにまた無言。
彼は親切にも医務室に連れて行ってくれた。
そこで、突然。
イワンが優しい、どうしよう?
告白するorキスする
怒鬼は一瞬も迷わずにキスを選んだ。
フレンチorディープ
ディープ選択。
絶対平手打ち食らうな、と見ていた十傑だが、意外や意外。
甘いキスの後に、怒鬼が打ちこんだのは。
『本気を、分かって欲しかった』
『怒鬼様・・・・』
頬を染め、俯き。
イワンは小さく頷いた。
押しに弱い彼らしい。
イワンGET!
テロップが流れ、ここからは恋人モード。
しかし飽きっぽい十傑の為、イワンを手に入れてから初夜までは綺麗に削ってある。
速攻で身体の関係に持って行くが、一応何かあったと思いたい。
さて、怒鬼はイワンを押し倒した。
『あ・・・・』
頬を染めて俯くのを止めたり顎をすくったりはしなかった。
目の前の額上部に口づけると、吃驚して顔を上げる。
頬が桜色に染まり、目が瞬く。
何度も頬や鼻に唇を落とし、服をそっと脱がせ始める。
イワンは恥ずかしがりながらも抵抗はせず、身体を少しずらして協力してくれた。
そっと胸に口づけ、肌を舐める。
『あ・・・・ど、怒鬼様・・・・』
恥ずかしいです、と小さく言ってもじもじするのが可愛い。
尖りを少し舌先で擽るがしつこくはせず、脇腹や腹を丁寧に舐める。
恥ずかしがっても、その優しい愛撫に抵抗できず、イワンは身体を薄く染めてシーツを掴んでいた。
初夜準備画面で枕の下に仕込んだ潤滑油を使う。
手にたっぷり絡め、耳元に唇を寄せた。
『一度出せば力は抜け易い。だが、その直前で止めておいた方が恐怖の面と向かって見ずに済む・・・・』
言葉に、イワンは頷いた。
泣きそうな顔で愛らしく微笑み、身体を擦り寄せてくる。
『お気遣い、有難う御座います』
ゆっくり指を沈めると、顔が痛みに軽く歪む。
だが、相変わらず愛らしいままだ。
痛みに耐えて必死に息を吐くイワンの硬い蕾を解していく。
初めてでいながら感じ易い身体は、前立腺への刺激でかなりイイ状態に高まっていた。
ゆっくりと挿入していくと、イワンが辛そうにする。
だが、我慢して身体を動かさないでくれている。
収めきって、舌をたっぷり絡めたキス。
律動のたび上がる水音と、甘い悲鳴。
可愛いアルトが断続的に響く。
初めてのイワンを気遣い2回でやめた怒鬼。
そのままハピエンかと思いきや。
話の途中でしくじって御家騒動に突入。
結局。
『安達が原の道の霜・・・・』
『ひと足づつに消えていく・・・・・』
心中END!
「・・・・まぁ、良いところまで行ったのは行ったな」
「ああ、意外だったな」
「この難易度の軽さで孔明がしくじったのか」
怒鬼がセーブを掛けると、次に進み出たのは勿論レッド。
〜レッド奮闘記〜
イワンを発見、どうしよう?
から始まり、レッドらしいやり口でオトした。
オトしたのは良いが、初夜準備画面で用意したものが。
細い紐。
用途が知れる。
予想に違わず、部屋にイワンを引き込んですぐさま服を剥ぎ取った。
その上雄の根元を縛り上げ、顎を掴んで口に突っ込む。
初夜で、強制イマラチオ。
『んんぐっ、んぐっ』
『くく・・・・吐いても構わんぞ?』
苦しさに顔を歪めて涙を流すイワンを嘲笑い、ぐぽぐぽと口内を掻き混ぜる。
あたたかくぬるんだ口の中は、イワンの口内と言うだけで堪らなく興奮する。
奥まで突っ込んで咽頭を突くと、くぐもった痛々しい悲鳴。
口いっぱいの男根、口内を満たす生臭い先走った精蜜。
イワンがギュっと目を閉じた。
瞬間、画面暗転。
ぶつん、という肉の噛み切られる音。
腹上死END!
「・・・・噛まれた、な」
「ああ、窮鼠猫を噛む、というやつか」
「まぁ、やる可能性は無くは無いか・・・・・」
股間に寒さを感じる11人。
レッドは無言で己の掌を見詰めていた。
しかし、めげない。
セーブを掛けて再トライは、ヒィッツ。
〜ヒィッツカラルド奮闘記〜
まぁ、簡単に言うと口先でオトした。
オトしてからは『浮気』コマンド選択。
どうやら泣いて縋って引き留めさせたいらしい。
何て勝手な男心だ。
傷ついた瞳で見つめてくるイワンに近づき、優しく微笑む。
『最後にはお前の所に帰ってくるだろう?』
イワンは俯いて頷いた。
それを上向かせ、唇を奪う。
頑なに目を閉じるのに笑んで、身体を撫でる。
優しい手つきで、しかし確実に官能を煽り。
男との情交が初めてという設定なので、とても怯えている。
それを楽しみつつ、服を脱がせる。
晒される白い肌に赤い花弁を散らしていき、ベッドに軽く沈む身体を眺める。
身を縮める時の表情も、快楽に溺れず何処か憂いていて色っぽい。
内腿を舐めながら、雄を軽くこする。
『ん・・・・・は』
『何を堪えている。私しか聞いていないのに』
『あ・・・・・』
目を潤ませたイワンに軽く笑い、後ろを探った。
初夜準備画面で「ワセリン」を選んだヒィッツ。
指を差し入れると、白い腰がいやらしくくねった。
『んく・・・っ・・・・・』
我慢しているが激しく締めるのは制御できないでいるイワンにくつりと笑って、ヒィッツは指を抜いた。
『このまま入れては痛みそうだ。他にお相手願ってこよう』
部屋を出るヒィッツに、イワンは黙ってシーツを纏っただけだった。
・・・・が、次に部屋に帰るともぬけの殻。
本部のどこを探してもその姿はもうなく。
失踪END!
「まぁな、当たり前としか言いようがないな」
「最低だな・・・・・」
「仕方なし」
「君も酷い男だからねぇ」
様々な「負のレッテル」を貰ったが、ヒィッツはご機嫌だ。
こうしてはいけない、という事が実証されたから、今後現実の参考になる。
セーブ後、続いて出てきたのは何故か十常寺。
彼はいつもの顔のままどこか楽しそうにコントローラーを握った。
〜十常寺奮闘記〜
彼は非常に変わったオトし方をした。
つかず離れず微妙な距離を保ち、好感度はやや高め。
そしてイワンがアルベルトとくっつきそうになった所で一気に押してモノにしてしまったのだ。
だが、ここで隠しストーリーに入ってしまった。
初夜に入らず、病室に切り替わる。
やつれたイワン。
疲れきって怯えた目。
手のつけられていない食事。
これはどう板挟みの心労だ。
が、十常寺は微塵も気にした様子は無い。
やがてイワンの身体が崩れ落ち、それを支えて横たえた。
エンドロールまでの僅かな時間に打ち込まれる文字。
『これで永久に、大人(十常寺一人称)の人形となる・・・・』
衰弱死END!
「・・・・タチ悪いな」
「ああ、これはない」
「情熱的と言うより異様な感じがするのぅ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
薄ら寒い終わり方だ。
夏は2を作って納涼したい。
「しかし隠しを出した所は凄いな。イワンの神経を良く擦り減らした」
さっき思い切り擦り減らして失踪まで追い詰めた男と頷きあい、十常寺はセーブを掛けてコントローラーを幽鬼に渡した。
幽鬼は反射の様に受け取り、少し考えてスタートを押した。
〜幽鬼奮闘記〜
結論から言うと彼も隠しモードに入った。
告白しなかったのだ。
それは引っ込み思案で純情だったから・・・・ではない。
彼は途中の『休日に何をする?』で『増築』を選択して『地下牢』を作った。
そして、イワンを監禁。
完全なヤンデレである。
現在イワンは地下牢生活2日目。
1日目は閉じ込められ、泣いても叫んでも誰も来ない恐怖体験。
そしていま、彼は怯えて泣きながら牢の隅に身を縮めていた。
『イワン・・・・・何を怯えている?私はこんなにお前を愛しているのに、何が怖い?』
『あ・・・・・あ・・・・・』
『閉じ込めた理由?簡単だ。愛しているから』
『ひっ・・・・・』
『何をされるか怖いのか。案ずるな、殺しはしない・・・・怪我はするかもしれないが』
ククっと笑うその顔は最早狂人だ。
暗い欲望に目が眩み、澱みに身を投げてしまった。
愛するから、自分だけのものに。
誰も愛させない。
誰とも口など利かせない。
誰にも見せてやらない。
自分を愛さないなら愛すまで精神を追い詰めてやろう。
『・・・・怖いと思っているな』
『あ・・・・』
見開かれた目が恐怖に濡れる。
腕を掴まれ床に押さえつけられる。
服も与えられずに閉じ込められている彼は、食事を与えられても手をつけようとしなかった。
弱った体での抵抗など弱々しいもので、幽鬼は暗く笑った。
胸の尖りをぬるっと舐め上げて、執拗に構う。
恐怖に竦んだ身体は全く反応しないが、全然構わない。
反応の無い胸の尖り、恐怖で早まる呼吸。
今度は指を取って吸いついた。
白い指を舐めしゃぶって、甘噛みする。
『ああ・・・・良い味だ・・・・・』
『ぁ・・・・あ・・・・』
引こうとする手を強く掴んだ。
『・・・・・今、拒絶したな』
『ご、ごめんなさ・・・・』
『・・・・・・・・・・』
狂気の滲んだ目がイワンを射抜く。
脚を上げさせられ、イワンが引き攣った悲鳴を上げた。
『私のは細身だ。多少裂ける程度だろう。まあ・・・・奥まで押し込んだら失神はするかもしれんがな』
低く笑われて、もがくイワンの動きが痙攣に変わる。
ぎちぎちと肉の擦れる音がした。
『うく、ぅ、っ』
『あぁ・・・・あたたかいな・・・・』
『っ、あ、あ、は』
痛みに涙を流すが、すっかり恐怖に呑まれたイワンは悲鳴すら抑えて怯えるばかりだった。
律動中も恐怖の余り身体は高まらず、前立腺への執拗な刺激で緩く立っただけだった。
出し切って身を退くと、傷ついた後孔から血と混じったピンクの精液が少し零れた。
『だれかたすけて・・・・・』
『誰も来ないさ・・・・誰も、な』
このまま監禁生活は続くが、余りの精神負荷に早くも4日目で衰弱し、動かなくなってしまった。
冷たい身体を舐めまわす狂人が残るのみ。
ヤンデレEND!
「・・・・貴様本当の異常者だぞ?」
「ああ、これは酷いな」
「・・・・・然程苛めたつもりは無かったんだが・・・・」
考え込んでしまった幽鬼。
彼がテレパスでよかった。
もし自分がテレパスで彼の脳内が見えたら胃がもたれてしまう。
本気のヤンデレは夏の納涼で見せて頂きたい。
「魔王、お前はどうだ?」
コントローラーを差し出され、樊瑞は溜息をついた。
「お前達はいびり過ぎなのだ。加減をせんか」
〜樊瑞奮闘記〜
彼は一般常識に則って、まずは友人、告白、そして健全なお付き合い(端折っているが一応何をしたかは選択できる)。
初夜まで手は出さずに我慢。
たとえ可愛く微笑まれても、通り雨でワイシャツから淡い尖りが透けていても。
意地悪もちょっとだけ。
そして迎えた初夜準備画面。
樊瑞が部屋に用意したのは、何故か小さめで足が長く太い机。
丈夫な縄。
香油。
下二つは分かる。
拘束用と潤滑用。
だが、机はカフェの二人がけ席用程度で到底乗せるには小さい。
いよいよ初夜に入る。
魔王は本性を現した。
『は、樊瑞様っ?!』
『どうした?』
『に、逃げませんから、どうかこれは・・・・』
従順な彼はやんわり嫌だと訴えた。
頬を染める程度で済んでいるのは、剥き出しの臀部がワイシャツでギリギリ隠れているから。
だが、脚がテーブルの足に別々に拘束されて開かされ、、机に腹と胸をついているあられもない格好。
『恥ずかしがる事もあるまい?』
愛らしいぞ。イワン。
尻を撫でてやると、ぴくんと身を捩る。
すっと捲ると、白い尻が晒された。
その上脚を開かされているから、微妙に窄まりが見えている。
恥ずかしさに桃色に染まった臀部の眺めの中でひくひく動くのが目を引いた。
『み、見ないでください・・・・っ』
恥ずかしがるイワンはそれはもう可愛い。
体勢があれなので胸は弄れないし雄もかなり弄りにくい。
樊瑞は香油で指を濡らし、指に馴染ませゆっくりと差し入れた。
『あ、あ、や、な、なに・・・・』
『指だ。そう痛くはあるまい』
『何か、変、です・・・・』
『不快か』
戸惑いがちに頷いた瞬間、樊瑞は指を奥に差し入れた。
『んはぁっ!』
『すまんな・・・・少々強引にさせて貰ったぞ』
節くれた男の武骨な指を奥まで差し込まれ、イワンが苦しげに息を吐く。
初めての感覚に震えながら、痛みにそこを締めあげてしまう。
『んっ・・・・』
『苦しいか』
『は、ぃ・・・・ぁんんっ!』
ぐっぐっと奥を突かれ、イワンが嫌がり身を捩る。
しかししっかり机に結わえられているため抵抗できない。
『あっあっあっ、うんんっ』
『奥が好きか』
『や、やっ、嫌っ』
『嘘を吐くな』
ズルッと引き抜き、宛がう。
滾った太い男根に身構える間もなく、桃色の窄まりを抉じ開けて犯された。
『あぁぁっ!』
『そう締めるな・・・・・っ』
元々太すぎるきらいの男根は、多少締められてもそう痛みは感じない。
しかも思い切り開かされて締めづらいため、甘い締まりは樊瑞に快楽を与えた。
我慢もできるが、奥まで差し入れて種を付けた。
『あぁ、あ・・・・そん、な・・・・』
絶望的な声音でイワンが呟く。
彼は女ではないのだから、体内で射精されて喜ぶ趣味は無い。
『中で出すなんて・・・・酷い・・・・・』
隠しボイス(No.46)GET!
とはいえ、この手の拘束プレイを繰り返した結果。
3日後、イワンは樊瑞を見上げて首を傾げた。
とても愛らしい懐こい笑顔。
『おじさん、だぁれ?』
記憶喪失END!
「途中までは良い線行った」
「ああ、途中まではな」
「だがあそこまで拘束中出しプレイを繰り返せば現実逃避もしたくなろう」
「イワン君抱き締められたりされるの好きだろうからねぇ。全く無いとちょっと」
皆の言葉に、樊瑞はむぐぐと唸った。
「ならば手本を願おうではないか」
そこでアルベルトにコントローラーが渡った。
〜アルベルト奮闘記〜
頑張った、健闘した、彼にしては。
しかし、俺様暴君生活4日目の夕方。
イワンが目の前に現れる。
手には、出刃包丁。
ヤバい、と全員が思った。
荒みきった疲れ切った目のイワンがひたひた近づいてくる。
戦うor逃げる
傷つけたくない。
逃げるを選択。
逃げられない!
逃げる。
逃げられない!
逃げる!
逃げられない!
「アルベルト様・・・・・」
ぶすり。
倒れる身体。
天井が映るが、イワンに乗り上げられた。
ざくっ、ばすばすっ!
滅多刺しEND!
「いつかの貴様だな」
「ああ、近い未来の話だ」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「必然」
「その帝王気質なんとかしたら?」
色々ご意見いただいたが、納得できない。
何が悪いと言うのだ!
不服そうなアルベルトからコントローラーを取るのは、カワラザキ。
「まぁ、わしも大概自信は無いが、面白いしのう」
〜カワラザキ奮闘記〜
彼はやんわり、しかしゴリ押しでオトした。
そして初夜からじっくり、ねっとりとしたそれはもういやらしい年季の入った手管ですっかりイワンを躾け切った。
あのいやらしい愛撫は非常に参考になる。
すっかり絶対服従姿勢のイワンは、今カワラザキに奉仕していた(初夜から7日)。
『ん・・・・は、ふ』
ぺちょぺちょと舌を這わせるのは、しっかり使い込まれて変色したもの。
かりの広がった男根を、たっぷり唾液をまぶした舌で優しく愛撫する。
愛撫自体は優しいが、上がる音はカワラザキ好みの激しくはしたないものだ。
ずぞ、ずるる、と伝う粘液を吸い上げて飲み込むイワンの目は、従う喜びにすっかり蕩けていた。
『イワン・・・・良い子じゃな』
『カワラザキ様・・・・・』
嬉しそうに笑って、イワンはカワラザキを見上げた。
カワラザキはイワンを膝に引き上げ、首筋を吸った。
『あ・・・・んふっ』
『お前さん擽ったいのが好きじゃのぅ』
『あぁ、は』
イワンが頬を染め、恥じらいに身を震わせながら呟く。
『カワラザキ様だからです・・・・』
隠しボイス(No.88)GET!
可愛い言葉に、カワラザキはイワンの頬を擽った。
『胸を差し出して御覧』
『ゃ・・・・恥ずか、し・・・・』
言いながら、躾けられたイワンはおずおず従った。
胸の尖りを差し出すように少し胸を反らせる。
カワラザキが優しく笑んで首を傾げると、イワンは頬を染め上げて目をきつく閉じた。
『さ、触ってください・・・・』
『こうかね?』
『んんっ・・・・は、ぃ・・・・あっあっ』
いじくり回されて胸がびりびり痺れる。
腰が疼くが、まだ四つん這いになれと言われていない。
脚を持ち上げて横たわれとも。
だから我慢して、胸に与えられる快感に身を委ねる。
立ち上がった雄はすっかり先を潤ませていた。
ぽた、と蜜が糸引いて落ちる。
『か、カワラザキ様・・・・っ』
『何かね』
『こっち、も・・・・弄ってください・・・・』
ほっぺたを真っ赤にしながら、我慢出来ずにとうとう言ってしまう。
すると、カワラザキは笑って頷き、反対に唇を寄せた。
吸って貰える、と思って腰に力が入る。
だが、寸前で止まる唇。
掛る息に、理性が崩壊した。
『あぁ、あぁ、もう、駄目・・・・!』
カワラザキの頭を抱え込み、唇に尖りを擦りつける。
『んん、は、あ、気持ちいい・・・・っ』
喉奥で笑うカワラザキが、やっと尖りを吸ってくれた。
その余りの悦楽に、勢いよく白い蜜を噴き上げる。
『ぁぁあ、あ』
『そんなに良いか』
『も、いっか、い・・・・』
『ああ、構わんよ』
快楽に淫らに堕ち、それでいてなお恥じらいを捨てきれぬ白百合。
男に躾けられ囲われて。
彼は、幸福そうに微笑んだ・・・・・。
ハッピーEND!
「ちょ、ハピエンが囲われENDなの?!イワン君可哀想!」
「ああ、確かに。しかし、らしいと言えばらしい」
「流石爺様だ」
幽鬼の尊敬の眼差しを受けつつ、カワラザキはコントローラーを残月に渡した。
手管の詳しい解説はしてくれないらしい。
残月は珍しい事に煙管をかますに仕舞った。
「ふむ・・・・私も少し頑張ってみよう」
〜残月奮闘記〜
紳士的かつ年若い所を最大限に利用し、残月はイワンの庇護欲を擽ってモノにした。
そして初夜準備画面。
彼は二つほど準備したが、まぁあれだ。
十傑が無言になる勢いだった。
セルバンテスが「そう言えば君って異物挿入系好きだったね・・・・」と呟く以外誰も喋らない。
『残月様・・・・』
甘いキスはそう深くなくあっさり目だ。
しかし、身体をさする手つきは大層ないやらしさ。
布の擦れる音が響き、イワンが目元を染めて顔を背けた。
『そ、そんな手つきで・・・・』
『ふふ、その割には頬が赤いぞ?』
意地悪を言いながら、服を脱がせていく。
露わになっていく肌は、羞恥と卑猥な摩擦による興奮で薄く色づいていた。
『恥ずかしいと言いながら興奮していたのか?』
『そ、そんな・・・・』
『問い詰めはせんよ。違うと言うならそれでいい』
優しく囁くと、素直で実直なイワンは、愛する男を欺けなくなった。
『本当、は』
ドキドキしています・・・・・。
残月様の手が、何だかいやらしくて。
恥ずかしいのに、もっとして欲しくて・・・・。
目を伏せて睫毛を震わせながらの告白に、残月はイワンの耳に口づけた。
『ああ・・・・そうか』
素直なお前が好きだよ・・・・・。
低く色気のある声で囁いて、残月はイワンを抱きしめた。
腕や手のひら全体で身体を擦り立て、興奮を煽る。
『あ・・・・・!』
擦れる肌に酷く感じてしまい、イワンは半顔をシーツに埋めた。
恥ずかしい、でもこの人になら。
脚に手を掛けて開かせると、僅かに抵抗したが、直ぐにおとなしくなった。
不安げに揺れる瞳に優しく笑って見せ、軟膏でぬめらせた指を差し入れてやる。
他に一切触れぬ所が変態的だ。
『ん・・・・・ぁ・・・・』
浅く入った指は、そう深くまでは侵入しない。
入口をたっぷりこねて柔らかくして、そこにまた軟膏を塗りつける。
すっかり解れて濡れ切ると、残月は準備していたアイテムを選択した。
クスコ。
女性の膣内検診用の、入口を開かせるアレだ。
中を覗けるようにするアレだ。
だが、この変態が覗くなんて言う事をする筈がない。
差し入れて、慎重に開いて入口を開かせる。
イワンは冷たさに怯えて目を開き、そこにクスコを差し入れられている事に硬直した。
そこでもう一つのアイテム選択。
泥鰌。
そう、ドジョウだ。
ぴちぴちの、生きたものがボウルいっぱいに蠢いている。
かぽりと開いた孔にボウル端を付け、傾け。
ずろろろろろっ。
『ああああああああっ!』
『暴れると奥に入るぞ』
『いや、いやぁぁっ!助けて!いやああああ!!!』
絶叫。
暫くの後に、混じり始める笑い声。
残月のではない。
イワンの声だ。
発狂END!
「身体に掛けるとか口に突っ込むかと思ったんだが・・・・」
「中、か・・・・・」
「酷いな」
ドン引きの視線を貰いつつ、残月はご機嫌だ。
疑似とは言え、大好きな異物挿入を試せて御満悦。
「次は芋虫とかどうだろうか」
「全然・・・・」
「懲りないな・・・・・」
残月の手からコントローラーの重みが消える。
見やれば、超イイ笑顔の幻惑おじさん38歳。
「私の本気を見せてあげよう!」
〜セルバンテス奮闘記〜
彼も裏ルートを出した。
言葉巧みに一度デートして欲しいと誘き出し、ホテルに連れ込んでしまったのだ。
最低も良い所である。
しかもまんまなラブホでなく、普通のシティホテルである所が芸が細かい。
そして嫌がるイワンを浴室に押し込んで服を破いて、ここでアイテム。
硝子浣腸器(400ミリ容量)
石鹸を洗面器に放り込んで湯を注ぎ、浣腸液を作る幻惑。
もう大体やりたい事は分かった。
しかし、皆とめはしない。
どんな下劣な行為を強いて、それでイワンがどう反応するのか。
見たいではないか!
『大人しくしてね。これ硝子だから割れたら危ないし』
『嫌っ・・・・放し・・・・!』
もがくイワンを壁に押さえつけ、器用に浣腸器に液を吸い上げていく。
白濁した液は絶対入れたら染みるし痛い。
『じゃ、始めようか』
『そんなっ・・・・あっああっ、い、いた』
ぢゅううっと注入されていく液。
途中から腹が不穏な音を立て始める。
ぐるぐると激しい音がして、イワンの頬が赤らみ、苦痛に歪む。
『っ、ふっ、く』
『あれ、まだ我慢できそう?そしたらもう一回しようか』
『あ、あぁ、うぁ』
二回目の注入で、計800ミリが入った事になる。
相当辛いらしく、イワンはもう喉を引き攣らせるばかりで声すら上げられないでいる。
浣腸器を置いて、セルバンテスはイワンの尻たぶを押し広げた。
我慢しているせいで真っ赤になった蕾が激しく蠢き、尻自体は痙攣している。
苦しげに呼吸を繰り返し、身体は冷たく冷や汗に濡れていた。
『ほら、出していいよ』
『いや・・・・嫌!』
『ふぅん?』
パシン!と尻を叩く。
かなり激しく叩いたらしく、音は高かった。
その衝撃で拭き出した液は、もう堰を切って止まらない。
『あぅああああっ』
『ふふ、可愛いねぇ』
浣腸液を噴き零して蹲りそうになっているのをひっ立たせ、セルバンテスはイワンの耳に唇を寄せた。
『中身出なかったね・・・・お通じいいのかな。見たかったのに』
変態では済まない異常な事を言い出したセルバンテスに、イワンの顔は恐怖一色だ。
だが、幻惑は笑顔で二回目の浣腸。
痛がって泣き出したイワンの尻を叩きまくって吐き出させ、またアイテムを選択。
牛乳。
いや、まあ、スカ系のエロ浣腸と言えば牛乳だろう。
しかし。
注入した後に幻惑はイワンの耳を強く噛んだ。
『頑張ってあったかくしてね。それと私はぬる目が好きだから』
身を強張らせるイワンは、余りの腹の痛みと排出の我慢に聞いていない。
セルバンテスは笑って膝をつき、イワンの後孔に唇を押し当てた。
『ぁぁぁぁぁあああああっ』
『ふふ・・・・美味しい』
何度も鳴る男の喉の音を聞き、イワンは頭を振って泣き叫んだ。
排出する快感は達しそうなほど激しい悦楽だが、自分の腹の中で温めさせられた牛乳を飲まれていると言う異常行為に心が竦む。
嫌!嫌!嫌!
許して、と掠れた声で繰り返すイワンに、セルバンテスはたっぷり飲んでから立ちあがった。
『でも、もう少し飲みたいんだ』
にっこり笑うと、イワンが泣き濡れた目で嫌と首を振った。
セルバンテスは笑んだまま、イワンを此方向きにして壁に押し付け、奥を探った。
牛乳で濡れたそこに指を差し入れ、優しく掻きまわす。
『あっ、あっ、あっ』
『ん?気持ちいい?』
『嫌・・・・!』
快楽が嫌、と言うのではない。
高感度も若干上がっていたから拒絶でもない。
浣腸の刺激で高まる尿意を察して欲しいと言っているのだ。
セルバンテスは勿論それに気づいている。
だが、いやらしくも無邪気に笑ってイワンの雄を咥えた。
その意図するところに気づき、イワンが激しく身を捩る。
が、急所を含まれ後ろに指を差し入れられていてはそう激しい抵抗も出来ない。
中を掻きまわされて、限界が近かった。
『放して・・・・おしっこ、でちゃ、う・・・・』
泣きながら言うイワンの雄を軽く吸い、セルバンテスは中を強く押した。
『ぃやあああああっ!!!』
口内を満たす少ししょっぱいあたたかな水。
飲み込まれる感覚に、イワンは気を失った。
そして、そのまま。
今も目を。
覚まさない・・・・・。
眠り姫END!
「えっ・・・・このくらいで眠り姫?!」
「今このくらいって言ったよな」
「おかしいな、こいつ」
「くらいって・・・・もう行くとこまで行きついた感があるぞ・・・・?」
激しく不服そうなセルバンテス。
ドン引きの十傑。
毎回十傑を引かせるのはある意味才能だと言えよう。
孔明が本体からメモリーを外し、仕舞う。
わいわい言いあっていた十傑だが、孔明の言葉に動きを止めた。
「では、メモリー回想で採点しますから。三日後をお楽しみに」
間違っても失敗した孔明が採点するのではない。
つまり、それは本人に渡るわけで。
自分の所業がバレるわけで。
「「「・・・・・・・・」」」
「・・・・何故武器を構えるんですか」
ゆらと立ちあがって構える十傑に、孔明が後ずさる。
が、それは怯えではない。
彼はいつの間にか扉のすぐそばに異動していたのだ。
飛び出した孔明を負って次々出ていく十傑。
残ったのは。
まだ何が悪かったか分からないアルベルトと。
何の疑問も無いセルバンテス。
同程度の常識で同程度に自信満々な男達は、顔を見合わせ肩をすくめた。
「何なんだろうね?」
「知らん」
***後書***
手帳を見たら1月の祭日を一個忘れていた。成人の日があったよ!
怒鬼と爺様も走って行ってしまったらしい。そんなに自信がないならやるな。