【 細工企画 】



「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「まぁ、何だ。お前を怒らせたかった」


伊達男を気取っているのでない。

いつも我慢してばかりの人を、怒らせてみたかった。

でも、やっぱり怒られるとへこむ。

ツンとそっぽを向かれてしまった。


「怒らせたいと仰るなら」


こんな些細でなく、怒る位の事を為さってから、じっくり虐めてくださいませ。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・・・・・・・・」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


何か言いたいのに、考え始めると上手く纏まらない。

黙って引き寄せて、抱きしめる。

耳の後ろに鼻を擦り付けて匂いを嗅いだ。

いいにおいだ。

見上げてきて、ちょっと怒って見せる人。


「耳の裏の匂い、嗅がないでください」


どうせなら、もっと他の所が良いです。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「・・・・・お前は、中出しが好きだろう」


辱めたいわけでない。

脳裏に閃く押さえつけた願望を満たしてあげたいだけだ。

自分の前でまで、貞淑である必要なんてない。

もっと乱れて、求めてほしい。

そう伝えると、ぷいとそっぽを向かれてしまった。


「それよりも」


押さえつけられて体中舐めまわされた方が、燃えます。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「では、嫌な理由を聞いても良いかのぅ」


詰っているのではない。

いつも不思議だった。

子も出来ぬのに、何故薄膜を隔てたがる。

拗ねて向こうを向いてしまった背中。


「生挿入に気を取られるより」


おっぱいを弄り倒されたいのです。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「拒否は不可」


追い詰めているのではない。

ねだっているのだ。

このひとの中に、自分の精子を植え付けたいと。

イワンは何処かに行ってしまった。

溜息をついて座り直すと、目の前に蟠る縄。


「どうしてもと仰るなら」


早く開脚で縛って、含めぬほどに種付けしてください。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「何故、か・・・・・・」


では教えよう。

中の奥に残った精液が、翌日活動中に垂れ落ちてくる。

流動物が染みを作る下着。

何とも言えぬ作物だと思わないか?

語ってもうんと言わぬのだから、勝手に語った。

イワンはとても落胆している。


「そちらの方が、よろしかったのですか」


差し上げるために一週間我慢して穿いた下着、捨てておきます。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「悪かった」


素直に謝る。

そして、手を取って。

朝から一度も仕舞っていない、出しっぱなしの男根を握らせる。

その手で仕舞ってくれと言うと、イワンはとても名残惜しそうだった。


「いつか・・・・・」


満員電車の中で、痴漢プレイをした後にも握らせてくださいね。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「・・・・・もう、嫌だ」


だってもう、我慢できない。

愛し合っているのに、子の心配もないのに。

頑なに拒まれて、いらついた。

だが、今まで怒っていたのが一転、すっかり可愛い微笑みですり寄ってくるひと。

ちょっと吃驚したが、反射で抱きしめる。


「その言葉を、待っていました」


沢山可愛がって、中まで貴方様に染めて下さい。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「ね、どうして嫌がるの?」


怒ってはいない。

人にはいろいろな考えがある。

首を傾げて見せると、黙って胸に縋ってくる。

涙ぐんで、見上げてくる。


「だって、食塩水であんなに気持ちが良いのに」


精液浣腸なんてされたら、壊れちゃう・・・・・。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「何故とは随分ですな。貴方こそ理由がおありか?」


今は、策などはっていない。

ただ、聞いているのだ。

すると、目の前で傍の花瓶が割られた。

首を傾げて見せると、挑戦的に見上げてくる。


「貴方の細工より、私の粗相の方が罰は大きい筈」


さぁ、早く壊れる位にお尻を叩いて。





「・・・・・・・何を為さっておいでですか?」

「・・・・・・・いやこれは」

言い訳できない状況。

シーツを纏って後ろに立つ人は、カンカンに怒っている。

自分の手には状況証拠を超えた物的証拠。

コンドームと、針。

妊娠しないのは互いに知っている。

知っているがこれをやったのは、この人の中に精液を流し入れたいという願望から。

腹を下すほどでもないから、気付かれないと踏んだのに。

細工中に、ばれた。


「・・・・・・何故、そんな事を?」


きっと睨みつけてくる人を、真っ直ぐ見つめ返す。


「今までは容赦してやったのだ。今日くらいいいようにやる」


我儘な自分が、譲歩している避妊具。

だが、一度くらい生で填め込んでみたい。

中に種付けして、いかせたい。

真っ直ぐ見つめてくる黒い眼。


「この期に及んで種付けなどされたら」


私は3日で腎虚になってしまいます。





飛び起きても、自室で一人きり。

分かってはいたが、何とも良い夢だった。

元気な息子の相手をしつつあの一言を思い返す午前4時。





***後書***

皆の願望を分かり易く纏める企画と言ってもいい。