【 誤算企画 】
「色情戦隊絶倫ジャー参上!」
なんとも可哀想な名乗りを大声で上げ、素敵なおじさまが崖から地に降り立つ。
ゆるい巻き毛が素敵だが、戦隊ものの割にタイツは着ていない。
クリーム色のスーツで、素敵な笑顔。
「絶倫アイボリーだよ」
小首を傾げて言う姿はやっぱり格好良い。
そしてその隣に降り立つおじさまも素敵だ。
「・・・・・絶倫ブラックだ」
帝王オーラが滲みでている男は、髪もスーツも、おまけに一昨日ぶつけた足の小指の爪も真っ黒。
さらに隣に降ってくるのは、鬱陶しい長髪の素敵なおじさま。
「む・・・・・絶倫ピンクだ」
桃色マントを惜しげなくひけらかし、腕組み。
堂々としている姿はおそらくリーダーだ。
どうもこのチームは配色を間違っている気がする。
「絶倫ホワイトじゃ」
「絶倫ブラウン」
爺様二人も登場するが、全員何とも渋い良い漢だ。
狸も隈取りがばっちり決まっている。
昨今の、若けりゃいいんだ食いつけ若奥様とはふた味は違うこのキャストには、称賛を送るしかない。
が、これだけ気合を入れて何と戦うのか。
いつもは50人程度の怪人と戦っているが、今日は下級工作員。
たった一人で、タイツですらないスーツの彼はおそらく休日だったのに。
凄く悪い顔のヒーロー5人に絡まれている。
囲まれて怯えるのを皆で引っ張っていった先はピンクな雰囲気のホテル。
マントしか纏わぬ受付の少年は煎餅を齧っていて、膝に抱いた巨大な黒猫をたしたしと撫でていた。
「6人乱交だったら、69号室。室内全部ベッドだから、ごゆっくり」
料金は半端ないが、黒スーツがぽいと出して、クリームスーツが鍵を受け取る。
ピンクマントは拉致した下級工作員を抱え、爺様(白)は怪しい紙袋、爺様(狸)は大量のペットボトル。
全員良い笑顔だが、絶対に腹の中ではヤバい事を考えている顔だ。
69号室の中に放り込まれ、掴まれていた手首の痺れを感じながら、工作員は気丈にもヒーローたちを睨みつけた。
「私は何の情報も持っていないからなっ」
「ふん・・・・皆最初はそう言うのだ」
黒スーツが鼻で笑い、葉巻を取り出す。
「吐くまで可愛がってやろう。・・・・・五人がかりでな」
拷問宣言に他ならない宣告をし、アルベルトがイワンの服を剥ぎ散らかす。
暴れっぷりに業を煮やして盟友を呼び、2人がかりで拘束した。
セルバンテスが工作員を後ろから抱え込み、アルベルトは脚を押さえている。
樊瑞が加わり、イワンを押し倒した状態で拘束した。
大の字に張り付けられ、手は幻惑、脚はアルベルト、胸には軽く樊瑞が座っている。
工作員が尚も暴れた。
「はなせっ」
「気丈なものだ。名は何と言う」
樊瑞に問われ、工作員は息を呑んだ。
問われただけで、息が詰まるプレッシャー。
僅かに掠れた声で答える。
「・・・・・オロシャの・・・・イワ、ン」
「そうか・・・・ではイワン」
お前が持っている情報を吐け。
樊瑞の言葉に、イワンは首を振った。
「私は下級工作員で、大した情報は・・・・・」
「嘘はいかんぞ」
「是」
爺様二人の声がして、見えないが腹と脚を触られた。
「素直になれるよう可愛がってやろうかのぅ・・・・」
「至上の快楽、過ぎたるは地獄の苦痛」
「え・・・・・な、ぁっ、やめろっ」
雄を扱かれて、腰が跳ねる。
カワラザキの毎朝一発抜いていた手管は半端ではなく、直ぐに蜜まみれになってしまう。
すると尻の間を探られ、ぬるつく指が差し込まれる。
尻を探りながら、十常寺はにやりと唇を歪めた。
「柔らかく温く、締まり絡み、ともに極上」
「うわ、凄く楽しみ。十常寺がそんなに褒めるのって滅多にないよ」
嬉しそうに笑うセルバンテスが、イワンに口づける。
「唇も柔らかいねぇ」
「んんっ・・・・・」
舌を絡め取られ、ざらつく舌がすり寄せられる。
びくりと脚を引きつらせ、暴れようとする。
が、アルベルトが押さえていて全く動かない。
扱かれ、解され、キスをされて。
単調な動きの三つはそれゆえ快感もストレートで、イワンは息を弾ませた。
「あ、あっ」
「随分初心だけど、初めて?」
「・・・・・・・っ・・・・・」
泣きそうな顔をしたイワンに、5人の機嫌が上昇する。
「初物か」
「まさかとは思ったが・・・・」
「楽しき事この上なし」
話しながら、皆下衣を緩め始める。
イワンが這って逃げ出そうとするが、直ぐに捕えられた。
まずは拘束も兼ねて、カワラザキが後孔に差し入れた。
「あぁあっ、やっ、やだっ!!」
「暴れたら怪我するからね、我慢して」
「うあぅ・・・・!!」
腹の中を突き進む剛直に、イワンが目を見開いて悲鳴を上げる。
痛みもあるが、それ以上に男に犯されて尻の孔に男根を差し入れられるという事実が余りにも苦痛だった。
激しく締まる後孔に笑って呻き、カワラザキは大きな男根を奥まで収めた。
「うあ・・・あ・・・・・」
「落ち着かんか・・・・・」
泣いているイワンの手に握らせるのは、十常寺と樊瑞。
どちらも立派だが形状の違うそれを握らせ、扱かせる。
イワンの手ごと掴んでの自慰だったそれが、段々とイワンの動きになる。
そちらに意識が行っていないための惰性的な動き。
イワンの神経は今、口許に突きつけられたものに向けられていた。
唇に糸を引く先走り。
変な匂いのそれは、目の前の男根の先端から垂れ落ちている。
「噛んじゃ駄目だよ?」
「いやっ・・・・・んぐっ」
拒絶の言葉をうまく使われ、顎を掴まれてねじ込まれた。
ずるずると奥に差し入れられ、唾を飲んだら亀頭が滑り込んだ。
吃驚して見上げると、優しく微笑まれる。
「沢山沢山、声を上げてね。声帯が震えると気持ちが良いから」
その言葉の終わらぬうちに、左足を掴まれた。
熱いものに足先が触れ、思わず退く。
すると引き返され、指を開かされた。
足コキなんて乱交で出来るわけが無い、ましてや彼は経験が豊富でない上、男は初めてだ。
嫌がるが、暴れようにも喉も後孔も突き抜かれていて動けない。
嗚咽を上げれば声帯と後孔の締まりで興奮され、手足が止まればアルベルトが雄を握って攻めてくる。
5人がかりで犯され、一発目で既にイワンは放心状態、二発目が終わった時には完全に目が虚ろだった。
情報は無くともこの可愛い人を持って帰ろう、そんな事を話していたら。
緊急呼び出し、出動がかかる。
イワンを抱えてダッシュすると、中年ヒーローに対をなす美形の悪の組織幹部。
激しい戦いの末に撤退させたが、イワンを回収されてしまった。
「イワン、大丈夫か?」
「ゆうきさ、ま・・・・・」
ぽろぽろ涙を流すイワンを優しく抱きしめ、幽鬼は微笑んだ。
「よく頑張ったな、偉いぞ」
「ゆうきさまっ・・・・・・」
縋って泣くイワンの頭を、怒鬼が撫でた。
イワンが顔を上げると、レッドが涙を拭ってやる。
ヒィッツと残月は、服と水を持ってきた。
裸のままでいさせるのは可哀想だし、喉も掠れているだろう。
羽扇を揺らめかせ、孔明がイワンの傍に座った。
勿論、此処は幹部専用の24畳全てベッドの部屋。
「可哀想な事をしましたね、私が油断したばかりに」
「孔明様・・・・・」
絶対の上司に謝罪を受け、イワンはまた涙を流した。
情けなくて泣いていると、優しく頬を包まれて顔を上げさせられる。
「ですが、捕まったのは事実・・・・・罰をあげますから、泣くのはおやめなさい」
涙を拭って頷き、イワンは着せてもらっていたワイシャツをそっと脱いだ。
不安そうな目で上司6人を見つめ、ちょこんと頭を下げる。
「お仕置きしてください」
後ろを向いて腰を折り、四つん這いで尻を上げた。
視線が刺さって、恥ずかしい。
「何とも良い色だな」
「ああ、可憐な花のようだ」
「動きは何ともいやらしいがな」
口々に言われる自分のそんな場所の形容に、恥ずかしくて涙が滲む。
耳まで真っ赤にして震えていると、孔明が命じた。
「自慰をしてごらんなさい」
「は、い・・・・・・」
震えながら仰向けに返り、ものを左手で握る。
「ん、っ・・・・・」
「ふふっ、子供の様な自慰じゃないか」
「あ、んぅ・・・・・」
くすりとヒィッツが笑うが、どこか嬉しそうだ。
幹を上下に擦るだけの簡単な動きには癖さえなく、まるでいけない事をしているようにひそめられた眉が愛らしい。
息を弾ませて扱きあげる姿は、卑猥と言うより可愛らしいし、閉じそうな脚を必死で開いて『罰せられる』姿もぐっとくる。
「それだけでは満足できないんじゃないか?」
「あ・・・・・・」
目を益々潤ませ、イワンが俯く。
幽鬼が優しく笑う。
「お前は素直だ、心も体も。もう、覚えてしまったのだろう・・・・?」
見透かす言葉に唇を噛み、すん、と鼻を鳴らして頷いた。
孔明が笑んだ口元を羽扇で隠す。
「・・・・・指を舐めて、差し入れてごらんなさい。前を弄りながらですよ」
「ん・・・・・・」
素直に指を舐め、イワンは孔明を見つめた。
男が頷くと、そっと指を滑らせて後孔に触れる。
傷ついてはいないが、ついさっき初めて開かされた小さな窄みは、熱を持って膨らんでいた。
痛くはないが痺れるような感覚に戸惑っていると、ヒィッツが笑う。
「初めてでその程度なのは、相手の技量もだが・・・・お前の体も大概柔らかいらしいな」
「え・・・・・?」
「多少なりとも切れるのが普通だ。男なら特にな」
イワンの頬がさっと赤みを増す。
怒鬼が小さく笑い、残月がかちりと煙管を噛んだ。
「まあ、そう怯えずとも大丈夫だろう。ゆっくりでいい、差し入れてみろ」
「ん・・・・・っ・・・・あ、あん、く」
丁度指先が前立腺に届くか届かないかのところに来て、イワンが唇を震わせる。
もどかしい微弱な快感に、飲まれやすくも純情な身体は知らず溺れていく。
「は、ぁ、んん、く・・・・・・」
「今日が初めてとは思えん溺れっぷりだな・・・・・」
呆れというより感心した声音と表情のレッドが、生唾を飲み込む。
イワンはすっかり夢中で、痛みを殆ど伴わない指一本を差し入れての自慰に溺れていた。
我慢できないとばかりに激しく指を出し入れし、前はお座成り。
気持ち良さそうなとろとろの目で後孔自慰をする姿は余りに色っぽい。
孔明が顎をしゃくると、皆顔を見合わせてニ、三言葉を交わす。
取敢えずレッドが出て、イワンの手を退かせる。
きょとんとするイワンに意地悪く微笑み、甘く柔らかく口づける。
接吻に自然に腕をまわしたのを確認し、ゆっくり差し入れた。
「え・・・・あ、やぁ、ん・・・・なに・・・か・・・・・」
「やれやれ・・・・・あれだけ溺れていた癖にまるでおぼこか。余り私を夢中にさせてくれるなよ・・・・・っ」
「むちゅ、ぅ・・・・・・?・・・・・あ、あんんっ、んく、ぅくぅっ」
割合真直ぐなものは硬く、腰の動きに負けない。
入口が上方に引っ張られて、注挿の具合によっては僅かにだ円形に歪む。
僅かに斜め向きに咥えこんでいるために腸壁をかりがごりりとこそぎ、イワンが泣き出してしまう。
「あっあっ、あ」
「い、痛むか・・・・・」
持って行かれそうな絡みに歯を食いしばりながら問えば、イワンが必死にレッドに手を伸ばす。
いつの間にか外れていた手を握ってやると、しゃくりあげながら縋ってくる。
「あ、ああ、きもち、い・・・・・」
「っ・・・・・貴様・・・・・」
レッドがにやりと笑い、イワンの顎を掴んで頬を舐め上げる。
「後悔するぞ・・・・・」
「あ、ぁはっ、ああ、んぁっ」
ぢゅっぢゅっと出入りする男根にイワンが腰を揺すってごねる。
一番奥に入れてくれない意地悪に焦れていると、レッドがイワンを掻き抱いた。
ゆっくりと奥に差し入れられ、腹がいっぱいに満たされる。
そのさらに奥にたっぷり種をつけられ、イワンの脚が宙を蹴った。
「あん・・・・・っ・・・・」
「ふ・・・・・」
イワンの鼻に口づけ、レッドが退く。
交代して出た怒鬼が首を傾げ、微笑んだ。
快楽に半分惚けたまま、イワンは首を傾げた。
なあに、どうしたの?
何で嬉しそうなの?
そう口にする事も忘れてただ思っていると、怒鬼がイワンの頬に頬ずりし、耳の匂いを嗅いでくる。
恥ずかしいと思いながらぼんやりしてしまって、ただくっつけられた逞しい身体に縋りつく。
耳の匂いを嗅ぐ度に、腿に当たるものが固くなっていく。
恥ずかしくも興奮してしまって息を弾ませていると、怒鬼がそっと耳を噛んだ。
「ん・・・・・っあ、あ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
ぬるぅ、と入りこんだ亀頭に一瞬痛みが走ったが、微弱なものだ。
腰をもじもじ揺らすと、耳朶を吸いながら差し入れてくれる。
申し分のない刺激を与えるものに、イワンは足先を丸めた。
「はぁ、ぁっ、んくっ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
奥で細かく、緩やかに注挿を繰り返す。
ごりごりと同じところ、それも気持ちが良くてたまらないところを責められ、イワンの指が怒鬼の腕に食い込んだ。
「ぅぅあ、ぅ・・・・・!」
「・・・・・・・・・・っ」
息をつめた怒鬼が、目を眇めた。
口許を笑ませ、動きを速める。
肌がぶつかり合って鳴るが、痛みより挿入されているという快感が勝るばかりだ。
咽びながら酔っていると、腰を調整して角度を直し、思い切り奥にねじ込まれた。
悲鳴を上げる間もなく種付けされ、白い身体が痙攣する。
「あっ、あ・・・・・・あっ」
「・・・・・・・・・・・・・」
ちゅ、と頬に唇を落とし、怒鬼は衣服を直した。
すると、次は幽鬼が出る。
彼はイワンの鼻先に口づけ、問うた。
「鼻先にも、感覚はあるのか?」
「え・・・・・?」
どういう意味かと聞き返す前に、鼻頭を含まれる。
びくんと跳ねる身体を押さえ、幽鬼はゆっくりとそこをしゃぶった。
咥えても鼻腔に全然届かない立派な鷲鼻を長い舌で舐め、疑似的なフェラチオをする。
「・・・・・気持ちが良いか?」
「あ・・・・・それ、だめ・・・・・・」
掠れた声で言うイワンに笑み、何度も舐め上げながら軽く吸う。
腰を擦り付けると、イワンは勃起していた。
興奮に呑まれているのもあろうが、もしかしたら本当にここが気持ちいいのかもしれない。
音を立ててしゃぶりながら、半泣きの顔を見てみる。
涙を滲ませながらも息を弾ませているし、唇はわなないている。
くつりと笑んで、ちゅぅと先を吸った。
「んぁんっ」
「ふ・・・・・・可愛いな・・・・」
膝をびくつせるのに気を良くし、取り出したものを宛がう。
ぐり、と差し込むと、細身のものは勢いよく滑り込んだ。
「ひぁぐっ」
「ふふ、そう痛くもないくせに、人一倍びくびくしているな・・・・・・」
初心な身体だと笑い、幽鬼はイワンの身体をさすりながら注挿を始めた。
細身で異様に長いものは、抜け落ちたり引っ掛かったりせず、巧みな腰さばきだけで出入りしている。
「あんん、ふ、ぁんっ」
「奥が好きか?」
「ふああああっ」
ずずずずずっと差し入れられ、肉管が激しく絡みつく。
腰がびくびく跳ねあがって、雄は犬の涎のように先走りを垂らしている。
上げさせた腿を激しくさすり、注挿を速める。
ちゅぶちゅぶと粘膜を掻きまわす音が鳴り、部屋の空気は益々淫らがましくなっていく。
「ふ・・・・・・っ!」
「んはぁっ」
ずりょっと独特の音をさせて引き抜き、幽鬼が退く。
腹の上を白濁まみれにして余韻にびくつく白い身体に、ヒィッツがそっと手を当てる。
酷く熱いが、オーバーヒートするまではいかなそうだ。
脚を上げさせて、取り出したものを擦り付ける。
犯されっぱなし、終わったばかり、柔らかくなっても良い締まりの後孔は、僅かにめくれてひくひくと動いていた。
そこを先端で擦ると、粘膜との境目への刺激に、めくれが戻ってしまう。
皮膚のしわを辿って擦ると、イワンの腰がぎくしゃく跳ねた。
もどかしげな腰つきと、もう許してといわんばかりの可愛い泣き顔。
嬉しくなって続けていると、イワンが腰をもじつかせた拍子に刺さってしまう。
狙っていた伊達男はともかく、イワンは悲鳴を上げた。
痛みより驚きが大きく、咄嗟に怖い事になったと考えたのだ。
泣きだしそうなのを宥めて触れさせ、繋がりを確認させる。
怯える手が這う境目にずるずると差し入れていけば、怯えの瞳が恍惚と蕩けてくる。
ひくりひくりと締めてくる肉孔はとても心地いい。
ヒィッツの半端なく硬いものは、容赦なく締められても大概痛みを感じないが、こうも具合好く締められると放ってしまうそうになる。
ぺろ、と口端を舐めて自分を抑え、ぐっぐっと突き上げる。
イワンは掠れた声で喘ぎながら、腰を揺らしていた。
「イワン、こういった行為が好きになったか?」
「あぅ、あ・・・・・・」
「嫌いならやめても良いぞ?」
「あ、あ、やだ、っもっと、えっちなこと、いっぱい・・・・・」
いっぱい、と求めるが、実際は今この熱を終わらせて欲しいのが本当のところだろう。
次や、次の相手なんて考えられないくらいにとろとろになってしまっているから。
くつりと笑って腰を打ちつけ、動きを速める。
イワンは無意識に腰を振って応えていた。
奥にぶちまけられる精子にびくっと腰を揺らし、くたりと力を抜く。
優しいキスを目元に貰って目を閉じると、脚に触れる布の感触。
目を開けると、残月が微笑んでいた。
「罰はまだ終わっていないぞ?」
からかうような言葉に、イワンは素直に頷いて脚を開いた。
手袋を外す残月が苦笑する。
「やれやれ、すっかり愛らしい事を覚えてしまったな」
「ん・・・・・・っん」
ぐいと差し入れられて、眉根が寄る。
すると優しく囁かれる。
「弄ってやりたいが、余りやると罰にならんからな・・・・・此処でも、感じるようだし」
「あ、ああ、んんん・・・・」
殊更ゆっくりとした注挿で、腰が熱く痺れた。
熱した油の中に座ったように腰がじんと熱く、重い。
きゅぅと締めると、残月が笑った。
「力めるか?」
「ん・・・・・っ・・・・・」
「ああ、良い子だ」
押し出すような動きの内部に軽い溜息をつき、残月はイワンの尻を揉んだ。
強く揉むよりも、柔く揉んだり皮膚を擽る方が締まりが良い。
絡みも最高だが、うねる動きも堪らない。
言われたとおりにおなかに力を入れるイワンに注挿を繰り返し、イワンは上手く息ができずに涎を顎に伝わせていた。
それを舐めとりながら動きを速めると、根が合わない白い歯ががちがちと鳴る。
舌を噛まないように指を差し入れ、奥を強く犯した。
白濁を噴きあげたイワンの中に流し込み、ゆっくりと引き抜く。
唾液の絡んだ血の味のする指を舐め、残月が孔明を見やった。
「さて、罰はこれで終わりかな?」
「まさか。私が直々に罰するのが残っています」
にぃと笑んで、孔明はイワンの身体をうつ伏せに返した。
腰の下に腿を入れて、勢い良く尻を叩く。
「あうっ!」
「おや・・・・・いけませんねぇ、皆さんから頂いたものが零れていますよ?」
「ご、ごめ、なさい・・・・・」
「しっかり締めておきなさい」
「はい・・・・・・っあ!」
叩かれる度に、腿を白濁が伝い落ちる。
だがそれは僅かで、到底注がれたものがなくなる量ではない。
孔明は四つん這いのイワンの前に回って、男根に奉仕するよう命じた。
従うイワンの真っ赤に腫れた尻を開いて、男達に孔を見せびらかす。
とろとろと精子を零す孔は赤らんでひくつき、何ともいやらしい。
指を入れて掻き出すと、イワンの奉仕が疎かになった。
呻く彼の喉を優しめに突き上げて促し、何度も孔をほじくった。
どろどろと伝う精子の濃さも量も半端なく、何ともいやらしい光景だ。
「出してあげますから、飲み込むんですよ」
「ん・・・・・・ん、ぐっ、んぐっ」
口内に射精され、飲み下す。
孔明が身支度をして、イワンの頬を撫でる。
イワンが掠れた声で呟いた。
「お仕置き、ありが、とう、ごさいまし、た・・・・・・」
「っていう戦隊もの、来年どうかなっ?!」
「ああ、いいんじゃないか?」
「割と楽しいと思うが・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「是」
幻惑プレゼンツ、来年度の戦隊物企画。
呆然と今までの企画CGを見ていたイワンは、実写にされる恐怖に怯えて半泣きだ。
が、十傑はあんな企画こんな企画と次々盛り上がっている。
しかしたった一人、口々に賛同する同僚を冷めた目で見つめる男がいる。
マスクザレッド。
彼はおはぎを口に入れながら指摘した。
「貴様ら以外視聴率が取れんものを映像化してどうする」
「え・・・・・・?」
「日曜朝からおっぱじめる男もそうおらん、寝ている。起きている子供がこんな有害映像見せてもらえると思うか?」
「だ、大丈夫・・・・・・」
食い下がる幻惑に、レッドは4個目のきなこおはぎを頬張りながら呆れた視線をやった。
「第一貴様が日曜朝七時半に起きれるとは思えん」
「し、しまっ・・・・・・」
大誤算!
叫んだ幻惑に溜息をつき、レッドはイワンを見やった。
「ココアを作れ。矢張りおはぎにはココアだ」
「はい」
用意するイワンに満足げに頷き、戦隊もののリーダー色をトレードカラーにしている忍者は呟いた。
「第一、ヒーロー全員おっさん爺さんではな・・・・・」
子供に叩き起こされた若妻すら、見んわ。
***後書***
レッドはケーキにジュースが楽しめる子。ケーキにはお茶とか言ったらしばかれる。でも気分によってはそれもやる。