【 日用品シリーズ-002 】
ホームセンターに行ってみた。
洗面台が売っていると言う事に驚く。
それも、選び放題に種類豊富。
蛇口が金色、銀色、受けの陶器がいろんな形。
その片隅にひっそり置かれた何とも可愛らしい洗面台。
行きかう人・・・・と言っても洗面台コーナーに人は少ないが、通る人々を嬉しそうに見ていて。
小さい子を見つけるとますます嬉しそうに笑っていて。
可愛い。
近寄ってまじまじ眺めると、洗面台は慌てて姿勢を正した。
売り物として行儀よく脚を揃えて座って、見上げてくる。
触ってみると、滑らかで触り心地が良い。
今は包装されていて全ては見えないが、凄く気に入った。
目を合わせて微笑むと、ほっぺたをピンクにして微笑んでくれて。
でも、買ってもらえるとは思っていないみたいで。
手を振ってレジへ向かうと、小さく手を振ってくれた。
店員を連れて戻ると、きょとんとしている。
無口な店員はさっさと値札を切ってシールをペタリ。
お買い上げについて何を言うわけでなく、洗面台を撫でて行ってしまった。
支払いの時に、そのまま持って帰ると言っておいて良かった。
やっと買われたと気づいてそれはそれは可愛い笑顔を見せてくれる。
媚びでない純粋な喜びが、可愛かった。
洗面台を持って帰って考えた。
どこのと交換しよう。
壊れているのはないし、新しくつける場所も特に無し。
一応説明書を読んでみた。
洗面台だが、井戸のポンプ的にも使えるらしい。
呼び水をして、柄を刺激したら、水が出る。
面白いな、最近の洗面台。
そう思いつつ洗面台を見遣ると、ベッドに置かれた彼は大人しく座りこんでこちらを見ていた。
セルバンテスもベッドに寝っ転がっているから、帰ってすぐ破いた包みから可愛い蛇口が見えている。
「ね、作られてからずっと、あそこにいたの?」
「はい、私はデモを主として作られたので、お客様がコーナーに来て下さるように展示されていました」
良く来て下さる方は、変わったものを突っ込んではいけないのかと嘆いていました。
叩きたがる方もいらっしゃいました。
正しく使っていただけないのがちょっと残念でした。
でも、ちゃんと新品です。
にこっと笑う顔は純粋だ。
子供のように無邪気で、邪気がない。
セルバンテスは説明書を指差した。
「上に上げても壊れないの?」
「はい。その・・・・・乱暴にされなければ、大丈夫です」
蛇口は学校の蛇口のように上に上がるらしい。
微妙に邪魔な包みを剥ぐと、可愛い蛇口。
ぴんくで、柔らかそう。
「あの、オプションは買われた方の自由です・・・・」
恥ずかしがる洗面台に笑みが零れる。
軽くキスして、ベッドから降りた。
「じゃあ、そのオプション取っちゃおう」
「脚広げて」
「は、はい・・・・・」
ピンクの可愛い蛇口を柔らかく掴んで、固形のソープを擦り付ける。
クレンザーは使えないらしい。
広げられた脚は時折震えていて、きっと恥ずかしいのだろう。
蛇口と下の袋を泡で包み、軽く揉む。
「んっ・・・・・・」
「蛇口立てないと剃りにくいからね」
「は、ぁ、ん・・・・・」
くちゅくちゅと擦って立たせ、艶っぽい銀の毛並みを軽く撫でつける。
「いいかな」
「はい・・・・・・・」
しょり、と剃り落とされていく銀毛。
洗面台はそれを見つめて涙ぐんでいた。
悲しいの、と尋ねると、小さく首を振って恥ずかしいと答えた。
しょりりと剃り上げるのは中々面白い。
蛇口を持ち上げて裏も剃り、子供のようにしてしまう。
湯を掛けてみたが、剃り残しも無い。
恥ずかしそうにしている洗面台を綺麗に洗って抱き上げ、またベッドに戻る。
洗面台はそわそわしていた。
ひりひりするなら何か塗ってあげようかと聞くと、ピンセットを欲しがった。
何に使うのか分からないが、欲しいと言うから与えた。
すると、置いてあった鏡を持ってきて向こうを向いてしまう。
後ろから張り付いて覗き込んで、にやけた。
可愛い洗面台は、入念にオプションの撤去をしていた。
ほんの僅かに残った毛先を摘まんで、きゅっと引き抜く。
やはり痛いらしく、涙ぐんでいた。
可哀想だけれど、可愛くてついついとめられない。
見ていると、袋の裏まで脱毛し始める。
鏡に、可愛いピンクの孔が映っていた。
その穴、なんなの?
聞いてみると、洗面台は恥ずかしそうに答えた。
「あの、その・・・・・・排水溝、です・・・・・」
恥ずかしがって俯くのが可愛い。
排水を流す気なんて毛頭なかった。
抱きつきじゃれかかり、押し倒す。
「呼び水していい?」
「は、はい・・・・・・」
服を脱ぎ捨てて突き付ける。
まだ柔らかいものは、それでも十分大きく威圧感があった。
素直に咥えた洗面台に、喉が鳴る。
「最初は多めに、って書いてたから」
お小水で、いい?
彼は咥えたまま目を閉じた。
嬉しくなって、少し下腹に力を込める。
「っふ・・・・・・・」
「ん・・・んぐ、んぐっ・・・・・・」
喉を鳴らして苦しそうに飲み込むのに興奮する。
逆流しないように時折止めて、ゆっくり飲ませた。
ちゅぽ、と引き抜くと、蛇口がけふっと咳き込んだ。
「呼び水十分だった?」
「はい・・・・・・あ、あの・・・・もうですか・・・・?」
「うん。喉乾いたし」
早速蛇口を咥えてしまったセルバンテスに、イワン・・・・彼はその名を与えられていたのだが・・・・彼は頬を染めた。
恥ずかしいし、なんだかイケナイ気分になるけれど、頑張らないと。
使命感に、イワンは恥ずかしさをこらえて下腹に少し力を入れた。
「ん・・・・・・・・・っ・・・・・・」
ごくり、ごくりと飲み込まれる。
舌が悪戯に蛇口を弄ってきて、イワンは腰を震わせた。
「あ、あ、舌を入れないでくださ・・・・・んくっ」
「んー、でも、弄るとおいしい気がするし」
意地悪く笑われ、ぞくっとする。
格好良い。
いやらしい。
大好きな所有者。
ぬるぬるした舌でしわを辿られて脚が閉じそうになる。
頭を挟んでしまっているのが分かるが、咎められはしなかった。
「ん、んん、は、ぁは・・・・・!」
叩くように小刻みに、素早く先をこすられて、イワンは上半身を激しく捩った。
脚の指先が丸まる。
「ぅあは・・・・・!」
「ん・・・・・美味しい」
びゅくびゅくと噴き出す汁を飲み込み、セルバンテスが笑う。
そして、伸びあがってイワンに口づける。
「排水溝に私の流し込んでも良いかい?」
「は、い・・・・お気に召すように扱ってください・・・・・」
喘ぎながら頷く洗面台イワン。
セルバンテスは手入れ用の油を垂らした。
ピンクの排水溝がひくひくしている。
可愛いな、と思いながら見ていると、きゅうっと小さくなってしまった。
顔を見ると、真っ赤になって涙ぐんでいた。
軽くキスをして、指で弄り始める。
硬いそこをゆっくり弄り、指をぐいと差し入れる。
「ふくっ・・・・・」
「苦しいかな」
「ん・・・・大丈、夫・・・・ひんっ」
柔らかい管を押し開き、指で刺激する。
温かく濡れたそこに目を細め、じっくり解した。
ピンクが濃くなってひくひく締め始めたのを見計らい、指を抜いてあてがう。
ゆっくり沈めると、気持ちよさそうな溜息。
見れば、とろんと蕩けた目で酔いしれている。
「気持ちいいの?」
「ぁ・・・・は、ぃ・・・・・きもち、ぃ・・・・ふぁ・・・・」
ずずずず、と沈めていく度に激しくなる抵抗。
蕩けていく瞳。
甘さを増す溜息。
可愛い舌もぴんくで、口からちらちらしていて。
堪らず吸いついて、舌を絡める。
腰を揺らすと、軽く暴れた。
痛いかと引こうとすると、すっかり蛇口を立たせてしまっている。
ぴくぴくしているそれは口をくぱっと開き、今にも汁が噴き出しそうだ。
軽く突き上げ、亀頭が中を優しく擦るようにする。
亀頭は含ませたままの注挿だが、しだいに早まっていって。
シーツに背中を擦りつけながら可愛い声で鳴いている洗面台。
奥に突き込んでたっぷり種をつけ、ついでに小水も流し込む。
ぴくんぴくんと跳ねる身体を抱いて、セルバンテスは嬉しそうに笑った。
「排水溝逆流とかもしようね」
某ホームセンター蛇口コーナー。
その一角に、椅子があります。
その上には『入荷未定』の札。
返品予定も、ありません。
***後書***
エロ動画サイトで洋モノ紹介に、アレを「コック」と表記していた。やるしかないと思った。