【 日用品シリーズ-012 】



カワラザキは陶芸家だ。

山奥に居を構え、粘土の掘り出しから形成、火入れまで全て自分で行う。

量産されない作品の価値は高いが、彼はあまり興味を示さずのんびり楽しんでいる。

今日は、粘土の掘り出し。

崖を削っていると、ころんと出てくる粘土。

成人男性なみの重さのそれを軽々受け止めると、粘土は顔を上げてお礼を言ってくれた。


「初めまして、イワンと申します」





取り敢えず、それまでに掘った粘土とイワンを抱えて庵に帰る。

他の粘土は簡単に始末し、風呂を沸かす。

イワンはおとなしく待っていたが、土まみれ。

土が落ちるなんて言い訳して抱えてしまい、風呂場へ連れ込んだ。

湯をかけてみると、何とも美しい白磁の肌だ。

これは良い作品になりそうだと思いつつ、土を綺麗に流してしまう。

湯に入れてやって温まらせ、ちゃっかり一緒に風呂に入ってしまい。

構想を練るからと、自分の布団に寝かせてやった。

彼は遠慮深いらしく、隣をちゃんと空けてくれていた。

そう言う可愛い事をされると、甘えてしまう。

隣に潜りこんで、抱き寄せて眠る。

粘土は、少し恥ずかしそうに頬を染めていた。





翌日。

まずは土を練るべきだ。

イワンを四つん這いにさせ、尻を掴んでゆっくり揉みしだく。

両の親指をわざと窄みの傍に這わせると、指が肉を引っ張って窄みが歪に歪む。

その度に少し粘膜が外気に触れてひくつき、何ともいやらしい。

硬いうちは、強く揉む。

緊張をほぐすように、優しさを込めて、強く。

その内に緊張が解れ、尻は柔らかくむっちりとした感触に。

これは良いと思いながら、傍の水で指を濡らす。

少し薬を混ぜていてとろみがあるそれをしっかり纏わせ、指をゆっくり差し込む。

指一本でもきつい締め付けだが、中は柔らかく温かだ。

抜き差しは軽めで、奥をぐりぐり刺激する。

イワンは息を詰めていたが、段々と慣れてくると吐息を、その内に声を漏らし始めた。


「あ、あっ、ふ、あ・・・・・」


奥を刺激されると、雄の先がじんと痺れる。

前立腺は指の腹で刺激され、それは勃起に直結する刺激だ。

しかし、指先で奥を弄られると雄の先がびりっと痺れ、先走りが垂れてしまう。

漏らしてはいけないと我慢しても、先走りだからどうしようもない。

腰が揺れるのも止めたかったが、どうもうまくいかなかった。


「は・・・は、ぁ・・・・っ、ごめ、なさ、い・・・・」

「ん?」

「じっと、できな、い・・・・」

「ああ」


構わんよ、少々扱いにくい土の方が良い器になる。

優しくされて、嬉しくて。

微笑んで、見上げる。

横に座り直して様子を見ながら弄っていたカワラザキは、愛らしい笑みに惹かれてその唇を吸った。


「轆轤を使うかのぅ」


だが、イワンを乗せるにはバランスが悪い。

ちょっと考え、面白そうだと買って放置していた夜の玩具に手を伸ばす。

結構きつい責めに使う、太いもの。

笑顔の胡散臭い顧客がおススメしてくれたAVは、ア●ル崩壊というタイトル。

浣腸攻めから異物挿入、フィニッシュがこのドリル玩具。

生挿入すらないその映像で、回転式の玩具で責められ潮を噴く姿は圧巻だった。

という事で、手を出したが、余り膣には適さない。

それで放置していたが、今日は良い機会。

柔らかくなっている後孔にゆっくり差し入れ、イワンの腹をさすってやる。

奥まで嵌めて、スイッチを入れた。


「あああ、あ、や、駄目、あ、ああ・・・・!」

「嫌という割に腰が揺れておるが」

「あ、あ、お尻駄目、あん、やぁ・・・・!」


ぐずず、と濡れた音を立てて回転し、粘膜をかき回す玩具。

変わった刺激に腰が振られても、カワラザキが差し込み直すから抜け落ちない。

その内に、またあの刺激が襲ってくる。


「許して、許してっ、おち、ちん、先熱い・・・・!」


鈴口をぱっくり開いて蜜を垂らし、懇願する。

カワラザキは玩具を抜き差しし、さらなる刺激を与えた。

気が触れたように叫んでよがるイワンをいかせ、がくがくしながら余韻に浸っているその身体に向かって、扱く。

歳に似合わずたっぷりとした、濃いもの。

快感にやや赤らんでしまった尖りや、白い腹をどろりと汚す。


「釉薬をかけておかんとな」

「あ・・・・・」


はにかむイワンを抱き起こし、膝に乗せる。

ゆっくり腰を下ろさせ、既に復活している肉槍を呑みこませた。


「はぁ・・・・ふ・・・・・」


腰砕けのイワンを支え、ぴっちりと包んで絞ってくる内壁を楽しむ。

イワンはカワラザキに甘えるように抱きつき、擦り寄っていた。


「割らないで、ください・・・・」


可愛いお願いに頷き、慎重に火入れを。

内側から、焼き込むように。


「あ・・・・あ、あっ、あん」

「爪を立てて構わんぞ」

「あ・・・・・・」


眉を寄せて切なげに頷き、イワンが動きに合わせて腰を振る。

本能的な動きゆえ、やや男の腰つきだったが、それでも十分に興奮する。

突きあげれば、少し高めの声が甘い悲鳴を上げる。

耳たぶを吸って、腰をしっかり掴む。

骨が当たる硬い音がするほど激しく突いたが、慣れた男の突き上げは絶妙で、イワンの身体が一気に熱を溜める。


「ひぅ・・・・!」

「っ・・・・・・・」


中にたっぷり焼ける熱を注がれ、肌からは熱が放出される。

熱い身体に火入れはなおも続き、朝までかかって器を作る。

熱の籠もる部屋の中、吐息を絡めて抱きあいながら。





カワラザキの庵には、白い器が置いてあります。

美しい白磁に、いつも赤い包みがかけてある器。

どんなに請われても、金を積まれても売らない愛らしく素晴らしい名器。

中に入れる事が出来るのは、陶芸家が注ぐ白い蜜だけだそうです。

注ぎ口は、決まっていませんが、ね。





***後書***

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