【 日用品シリーズ-016 】



ひとつの鉛筆削りがあります。

芯を持った棒があります。

今から何が起こるでしょうか。

原稿用紙30枚以内で書き記しなさい。





新米鉛筆削りのイワン。

まだ一度も鉛筆を削った事が無い。

昨今はシャーペンの方が多くて、中々出番もない。

だが、そんな彼に初めてのお仕事。

鉛筆を削る事に。

・・・・なったのですが。

鉛筆は何やら実験中で、イワンに見向きもしません。

ロープをびんっとやって張りを確かめて頷くばかり、削らせてくれる気配は無し。

声をかけたら逆に怒られる雰囲気で、黙って待つしかない。

じっと待つ事1時間。

悲劇は起こった。


「え・・・・あ、あのっ?!」

「具合好し」

「い、いえ、ちょっと?!」


しっかり縛られてしまったイワン。

理由も意図も全くの不明だ。

おろおろしていると、鉛筆と紹介されている男・・・・十常寺はおもむろに鉛筆削りイワンの身体をまさぐり始めた。


「あ、あっ、な、何を・・・・・」

「鉛筆を削る事」

「えっ・・・・?」


にた、と笑った鉛筆が、イワンのスラックスを破り捨てる。

動きはそう急いていないし、がっつくでもない。

だから余計に、怖かった。

うつ伏せで押さえられ必死に逃げを打つと、尻を割られる。

可愛い孔はちょっとピンクに色づいてひくひくしていた。

じぃっと見られて、涙が出てくる。

すると益々ひくひくしてしまい、もっと恥ずかしい思いをした。


「や、やめてくださいっ」

「何故」

「な、何故って・・・・・」


イワンは鉛筆を手で研ぐように出来ている。

工作用カッターが付属でついている。

こんなところを見られた事は、当たり前だが、勿論無い。

嫌と訴えても、尻を振って逃げようとしても、じっと見つめられるばかり。

恥ずかしさと情けなさで半泣きになっていると、十常寺がすっと手を伸ばす。


「厭らしき事この上なし」

「え・・・・あ、あっ」


むにゅりと尻を揉まれて、脚が引きつった。

両手で尻たぶをもぎゅもぎゅと揉まれて、くすぐったいような気持ちが良いような。

もじもじしながら様子を伺っていると、十常寺がぺろと舌舐めずりした。


「味わう事」

「え・・・・・あ、あっ、やめっ・・・・・!」


ぺろ、ぺろ、と窄みを舐められているのが分かる。

恥ずかしい、そんな事をしてはいけない。

嫌がって尻を揺すると、尻をぎゅうと掴まれ吸引された。


「ああ、あは、あ」

「・・・・・・柔らかし」


申し分の無い弾力の肉に満足げに頷き、赤く手形の残った尻にむしゃぶりつく。


「や、やぁっ」


くすぐったくて、気持ちが良くて。

お尻が変な風に痙攣してしまう。

ぴくつく尻は攣りそうだが、揉み込まれてぎりぎり攣らない。

ぐっと割り開かれて、舌を差し入れられる。


「あんんっ」


お尻がちょっと痛かった。

じんじんしているところに感じるのは、割と厚めの舌。

半ばまでねじ込まれているから、指2本分近くある。

柔らかでぬめっているからずいぶん軽いが、痛いのは痛い。

が、吸引されて痺れて、あまり分からない。

痛痒いような曖昧な感覚があるばかりで、もじもじしてしまう。

イワンが戸惑っているのを良い事に、十常寺は指を差し入れた。

硬い指は、一本。

柔らかい舌より痛みを与えやすいからという考えからだったが、節が引っ掛かった。

第二関節の上を締めあげる肉。

少し弄ってみたが、柔らがない。

つぅ、と舌を這わせると、益々締まる。

伸びきった襞を辛抱強く舌で辿り続ける。

一瞬、ほんの僅かに緩んだ瞬間に、ぐいと差し入れた。

隙間から入っていた唾液で、ぐぶっと音がする。

節が通った瞬間、指が千切れるほどに締めつけられた。

意味を為さない泣き声を上げ、イワンが腰を捻る。

息が激しく震え、2度ほど歯が鳴った。

あの締め付けが一気に緩み、びくっびくっと肉管が震えている。

ひっくり返すと、イワンは派手に吐精していた。


「ぅあ・・・・・ぁ・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・ふっ」


十常寺が、笑った。

彼を知るものが見たら驚くであろう、何とも優しげな眼で。


「可愛らしき事この上なし」

「は、ぁ・・・・・・ふ・・・・・・」


ぬるっと腹の上を辿り、精液を掬う。

ちろりと舐めると、厭らしい味がした。

脚を開かせ、自身を取り出す。

元々先が丸めのものは、芯を持ってすっかり固くなっていた。

HBくらいだろうか。

がちがちなのに弾力があるという大変素晴らしく迷惑なものを押し当て、ゆっくり体重をかける。

入口は柔らかく開いていくが、如何せん初めてだ。

怯えは無意識の中、本能の部分にあり、最後の躊躇がある。

が、直径になった瞬間、ずるるっと入り込んでしまう。

長い緊張に耐えられず僅かに緩んだ時に、負荷がやや緩んで入り込んだのだ。

イワンはひと声蛙が潰れたような声をあげたが、それ以上は声をあげなかった。

息が詰まっているのに気付き、あやすように脚をさする。

脹脛に吸いついて跡を残すと、ぎゅっぎゅっと締めつけられる。

顔を見ると、目を潤ませて息を弾ませていた。

可愛い鉛筆削りの脚を揃えてたたみ、腹の方に倒す。

体育座りの様な体勢のまま、ゆっくり脚を右側に倒していく。


「ぅんん、っ」

「ふ・・・・・・・・・・・」


ぐりゅ、と擦れ合う肉。

イワンの腰を半回転させたために、螺旋を巻くような方向の摩擦が発生する。

少し引き攣れる感じがするが、たっぷり濡れて柔らかくなっているため、痛みは少ない。

思わず喘ぐと、今度は左側。

腰を左右に半回転させられ、ぐり、と中が圧迫される。

膝や腹には多量の先走りの感触がしていたし、匂いで十常寺も気づいて居る筈だ。

緩いようできつい責めに力なくもがいていると、益々激しくされた。

もう、我慢が、出来ない。


「ああ、あ・・・・・・・っ」

「っふ・・・・・・・」


脚と腹の間で射精したイワンの中に、十常寺もたっぷり流し込んだ。

引き抜こうかと思ったが、考え直してイワンの脚を大きく開かせる。

ねちゃりと糸を引く多量の精液に頬を緩め、イワンの頭を撫でる。

イワンは掠れた声で、じゅうじょうじさま、と言った。





鉛筆削りのオロシャのイワン。

鉛筆より彼の身体が敏感に尖っていき、匂い玉顔負けの色気です。

ボールペンや消しゴム、定規も彼に興味津々。

そしてやっと、初めて本物の鉛筆に出会いました。

ですが、彼の隣はいつだって決まっています。

最初は怖いと思っていた人は、意外と優しくて、素敵な人。

ちょっと見ると狸ですが、化粧を落とすとちょっと素敵。

鉛筆削りとらぶらぶで、毎日芯を持ったものを差し込んでいます。

葉巻虫の鉛筆を押し退けて鉛筆削りを独占中の羨ましい男は。

修正液の十常寺です。





***後書***

正解は『修正液がインクを大量に注ぎ込んで、鉛筆削りが色っぽくなる』でした。